都心からのアクセスが便利な川崎市高津区にある帝京大学医学部附属溝口病院です。医師・看護師を募集しています。
診療科のご紹介
耳鼻咽喉科 科長あいさつ
帝京大学医学部附属溝口病院
耳鼻咽喉科科長 白馬伸洋
2015年1月より溝口病院耳鼻咽喉科科長に着任しました。耳の手術(鼓室形成術)を専門にしています。年間約300件の鼓室形成術を行っており、現在まで約5000件の手術経験があります。DPC(診断群分類別包括評価制度)に基づく鼓室形成術件数は2022年、2023年日本一でした。また、耳硬化症に対するアブミ骨手術、人工内耳埋め込み術も行っています。
真珠腫性中耳炎は、周囲の骨組織を破壊していく耳の病気ですが、音を伝える骨(耳小骨)が破壊されると難聴が生じ、さらに進行すると顔面神経麻痺や脳炎を引き起こします。
他施設での真珠腫性中耳炎に対する手術法は、主に外耳道を大きく削って真珠腫を清掃する「外耳道削開型」が多いですが、私は外耳道を自然な形で保存する「外耳道保存型」を第一選択として行います。外耳道を保存したうえで、真珠腫を完全に清掃するためには高度な手技が求められます。しかし、患者様の立場から考えると、①耳掃除のための受診が不要、②イヤホンや補聴器を装用するのに問題がない、③自然な状態で聞こえが良い、など将来的な利点があります。
他施設で手術は難しいと診断された方、あるいは昔、手術を受けたけれども聴力が回復せず諦めていた方でも、できる限り最善の治療に努めたいと考えておりますので、是非一度、外来にお越しください。
また、当科では2つの専門外来「鼓膜再生外来」と「補聴器聴覚リハビリテーション外来」を設けております。
「鼓膜再生外来」では、鼓膜再生を促進する薬剤と従来の人工のコラーゲンばかりでなく、2019年度から保険適応となったゼラチンゲルを使用する「リティンパ」を用いた再生治療により、日帰りで鼓膜にあいた穴を閉鎖する最新の再生医療を提供します。鼓膜穿孔(こまくせんこう)で困っていらっしゃる方がおられましたら、日帰り手術で治療可能ですので、是非、お気軽にお問合せください。
「補聴器聴覚リハビリテーション外来」では、近年、認知症の最大リスクとして問題となっている難聴に対して、専門の言語聴覚士による効果的な補聴器使用の指導と、ことばの聞きとりやコミュニケーション力を高めるリハビリテーションを提供しています。聞こえや補聴器に困っている方はお問合せください。